高校生になりますが、夜尿が治りません

(Last Updated On: 2018年9月18日)

思春期・青年期にみられる(ほぼ毎晩の)夜尿

睡眠障害専門外来を開いていると、夜尿の患者さんは時々いらっしゃいます。子供で、何歳くらいまで夜尿があっても、心配ないのかという明確な基準はありませんが、高学年で夜尿があると、修学旅行などの行事に参加しにくくなるようです。これについては、協和発酵キリンのホームページに詳しいデータがありますので、そちらを参照してください。これを見ると、小学校5−6年生でも非常にまれだということは無いようです。この段階での治療は、日本夜尿学会のガイドラインを参照して、治療を行なうということで良いと思います。

ここで取り上げるのは、更に中学高校になっても頻繁に、ときにほぼ毎晩夜尿があるケースです。このようなケースは、多くはありませんがこれまでにも時々来院されました。こういうケースは、それぞれの患者さんの様子をお聞きしながら治療を考えていきます。

睡眠が非常に深い、起床困難、長時間睡眠も

比較的共通していると思われるのは非常に睡眠が深いということです。これは、尿意に気づかず眠りながら尿をしてしまうことを考えれば、当然のことなのかもしれませんが、これが原因で夜尿が起きているようにも感じられます。また、このような中には、朝の起床困難を伴うことがあります。更には、長時間睡眠を伴うものも経験しています。男女比はわかりませんが、男性も女性も経験があります。

必ず治療できるかどうかはわかりませんが、試みる方法はあるように思います

このようなケースは、多くは非常に困っています。日中の、他の行動は全く問題がないケースもありましたが、高校生年代になれば、友達と出かけたり宿泊したりすることは次第に多くなってきてしまいます。そういう場合に、このことだけで社会的な引きこもりが起きてくる場合もあります。このようなケースには、ぜひ治療的なアプローチを試みたいところです。夜尿について、こういったニーズから、当クリニックでは治療法についての工夫をしています。

治癒あるいは軽症化するケースも

多くは既に一般の夜尿治療は受けている場合も多く、三環系抗うつ薬なども用いられて十分な効果がないことが多いと思われます。

このようなケースには、睡眠の深度を浅くする薬を慎重に投与することによって、夜尿が改善したものがあります。多くの場合は、少々でやや少なくなり、量を増やすに従って改善が更にみられるという経過です。

思春期・青年期の夜尿は、稀なケースで、治療法は確立されていませんが、来院されれば相談することはできると思います。