睡眠を簡易的に測定する方法が色々開発されていますが、殆どの方がもっているスマートフォンを使う方法も一つです。これで、正確な睡眠が測定できるわけではありませんが、おおまかな睡眠の様子を見ることはできます。
Google PlayやApple Storeをみると、AndroidやiPhone用のたくさんの睡眠測定アプリが有りますが、私は「熟睡アラーム」を推薦しています。それは、私自身が睡眠測定のアルゴリズムを監修しているからです。私自身は、睡眠のコンピュータ分析研究にはかなり長い間関わってきていますが、スマートフォンに搭載されているような振動センサを用いた、体動測定による睡眠の計測は、計測法として一定の評価をうけています。このなかで、標準的に用いられている、測定アルゴリズムは、コール博士によるアルゴリズムです。これを、熟睡アラームに搭載してもらいました。
ただし、このような測定は、例えばベッドのスプリングが柔らかければより体の振動がスマートフォンに伝わりますし、布団が硬ければそうでもない。また置く位置によっても違いが出るなどがあり、医学的な安定した評価が得られると言うほどの正確な測定とは言えない面もあることは頭においておいたほうが良いでしょう。
とはいっても、一睡もしていなかったと思う夜でも、意外と眠っていたのかもしれないなと思えるような結果をみて、たしかに思ったほど昼間眠くないなと考える根拠になるいうこともあります。眠れない、という人には薬を多く処方しがちですが、このような簡便な方法を用いても、ある程度睡眠の状態を把握できる、治療の参考になることもあります。正確には、脳波をもちいた睡眠ポリグラフ検査が必要なケースもありますが、まず参考にみるには良いととも居ます。
毎日用いれば、平均睡眠時間なども把握できて、睡眠衛生の管理にとても役に立ちます。PDFファイルとしてデータをエクスポートする機能もつけていただいているので、連続して使う患者さんの場合は、睡眠の様子を把握できます。
更に、このアプリは、体動が多くなって睡眠が浅くなった頃にアラームが鳴る「スマートアラーム」の機能もついています。
自分の睡眠の状態を見たいときには、是非使ってみて下さい。