わかりやすく説明することができないのなら、それは、そのことをよく分かっていないということです(アインシュタイン)
薬だけでなく、生活からもメンタルヘルスを改善していく
すなおクリニックは、標準的な精神科・心療内科治療を行います。特殊なサプリメントや治療法などを用いることはありません。この中で、大切と考えていることは、薬だけに頼らず、睡眠、日中の活動、食事、さらには職場の人間関係、家庭内の人間関係などを含めて、現在の状態を総合的に捉え、現実的に治療できるところを、患者様と相談しながら考えていくことです。できそうな所があれば、それを目標とし、次の診察で少しでも達成に向けて進んだかどうかをまた相談するという方針をとっています。その速度は様々ですが、これを繰り返すことによって、より快適なやりがいのある生活へと変化していくことが期待できます。また、これによってよりロバストな寛解状態に至ることができると思います。
これまでの家庭や仕事を含めた生活史の丁寧な問診
このような目標に達するために最も大事なのは、初診時にこれまでの幼少時からの生活や、家族、現在の家庭や仕事を含めた生活史を丁寧にお聞きすることだと考えています。このような中で、患者さんの特徴をより正確に把握できたり、話しにくかった内容についてお聞きするきっかけができるなどのたくさんの利点があります。
睡眠を含めた24時間の生活状況
また、24時間を通した生活についてお聞きすることもあります。いつ頃寝るのか、何時ころ起きるのか、朝ごはんは食べるのか、昼食、夕食はどうしているのか。運動はしているのかなどです。
このような生活全体を重視する中で、「スリープ・メンタルヘルス総合ケア」として、睡眠の状態についても丁寧にお聞きし、必要があれば治療します。眠れなければ、日中快適に活動することができません。眠れないのか、眠る時間がないのか。こういったことについても丁寧にお話を伺い、生活を提案していくようにしています。食事のタイミングも生体リズムとの関連があり、これも大切です。これらのことは、どれも一つを直せばすべてが解決するというものではありません。しかし、できることをやる中で、体調が良くなり、生活がしやすくなるということは確実にあると思います。これをコツコツと進めていくことはとても大切です。
また、十分に眠っているにもかかわらず日中眠いということがあれば、これが日々の活動の妨げとなっている可能性があります。これらについては、睡眠医学の視点から正確な診断を試みます。
わかりやすく説明するということ
様々な情報をお聞きしたあとでは、どのようなことが考えられるのかをわかりやすく説明することを心がけています。そして、そのことについてどのような順番で治療を試みていくのか、また治療のためにはどのような選択肢があるのかについても説明するようにしています。そして、その上で、患者さんの側からもやってみようと思う治療を始めるようにしています。
症状が悪ければ、より積極的に薬物療法を勧める場合もあります。また、仕事を休んだほうが良いと休職を勧める場合もあります。また、薬を飲みすぎていれば、減らしていこうと勧める場合もあります。これらのどの場合でも、患者さんのご意向もお聞きしながら、納得できる方法を探していくというのが基本的な姿勢です。
よく理解した上で、現在の状態について考えられることと、それに対する治療法をわかりやすく説明すること
基本は、患者さんの現在の状態を、より根本的なところからよく理解した上で、考えられる状態像とそれに対する治療法をわかりやすく説明し、納得できたものからおこなっていくということです。
これが、すなおクリニックの治療方針です。