自宅でできる簡易型無呼吸検査装置ウォッチパット

(Last Updated On: 2019年8月9日)

睡眠時無呼吸の検査の仕組み

睡眠時無呼吸は、重症度を「睡眠中1時間あたりの無呼吸と低呼吸の数」で判定するということは、睡眠時無呼吸症候群とは?でも解説しました。この判定のための検査には2つあり、一つは自宅でできる簡易検査(すなおクリニックで用いているのは、このウオッチパットという装置)と、医療機関に宿泊して行なう終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG)です。その時の判定基準は、睡眠時無呼吸症候群とは?でも解説したように、簡易検査のほうが(40以上)PSGより(20以上)厳しいのですが、これは簡易検査ではデータがやや不安定だという理由のようです。しかし、実際な簡易検査でもかなり正確な検査値を得られるので、患者さんへの経済的、時間的な負担の少ない自宅での簡易型検査の基準が、改定されると良いと、私は考えています。

ウォッチパットはとても簡単な記録装置

すなおクリニックでは、自宅でできる簡易型睡眠時無呼吸測定装置として、ウオッチパッドを用いています。ウオッチパッドはイスラエルのItamar社製で、睡眠中の患者さんへの負担が少ないという点で、非常に優れた製品です。

写真にありますようにウオッチパットは3つの部分から成り立っています。時計型の本体と、喉にテープで貼り付けるセンサーと、PATプローブと呼ばれる、指にはめるセンサーです。指にはめるセンサーは、ディスポーザブルで、一人の患者様に使ったあとは再利用せずに廃棄します。

クリニックからは、本体に検査を受ける方の名前などを入力した上でセットしてお渡しします。また、使用法も説明いたします。

患者さんはこれを自宅に持ち帰り、説明を受けたとおりに装着して、寝る前にスイッチを入れてスタートして眠るだけです。

注意すべき点は、夜中にトイレに行くときなどに、指のPATプローブを外さないようにすることです。測定を始めたら、すべての部品は外さずに朝まで過ごしてください。

朝になったら、終了時には何もせずにそのまま外して、ケースに入れてクリニックに持っていただければ大丈夫です。ウオッチパッドの電源を自分でOFFにすることはできません。時間が経つと、自然にOFFになるように作られています。

クリニックではすぐに解析ができる

記録を終えた翌朝にウォッチパッドを外して、クリニックに持ってきていただくことになります。クリニックに持ってきていただければ、15分ほどで解析は終わり、結果をお伝えできます。