スケジュール管理のテクニック

スケジュール管理が苦手な発達障害の患者さん

注意欠如症(ADHD)などの患者さんの多くは、スケジュール管理が得意ではありません。そのために、注意の維持を改善する薬物療法も行いますが、薬物療法だけでは片手落ちです。当クリニックではこれを補う、生活行動療法をあわせて行うようにしています。

その一つに、メモを取るということが有ります。しかし、ADHDの患者さんはメモをあちこちに書いて、どこに書いたか忘れてしまう、なくしてしまうなど、メモの管理自体が上手でないこともあります。当クリニックではそのような場合に、個々の患者さんにあった、指導をするようにしていますが、大きな原則は以下です。

1.メモ帳は一冊にする。
2.予定管理は時間軸に沿った予定を入れるようにする。

手帳による方法

週間バーティカル型

これを実現する方法としては、一つは「週間バーティカル型」という手帳が良いと思います。これについては、以下にとてもよい紹介ページが有りますので、参照されると良いと思います。週間バーティカル型では、それぞれのページに一週間の時間軸が示されていて、そこに予定を書き込むことができます。

2018年人気のバーチカル手帳9つを比べてみた!特徴と比較まとめ

 

テンミニッツ手帳(カンミ堂)

大切なのは、それぞれの予定がどのくらい時間がかかるのかを考えながら予定を書き込むことです。これが、一日の時間感覚を養うトレーニングになります。このトレーニングは、現実的に可能な仕事スケジュールを組めるようになるという意味で、大切なことです。

こういった視点からは、カンミ堂という会社から出ている、テンミニッツ手帳はお薦めです。これは、若い女性の患者さんから教えてもらったものですが、非常に重宝しているということでした。これを別の患者さんにおすすめしたところ、とても便利だという感想をいただきました。

この手帳のシンプルなタイプは、一日のスケジュールのみを書き込むようにできています。右側に、付箋紙があり左側に縦に時間軸が書いてあるスペースがあります。写真ではわかりにくいかもしれませんが、一番上の付箋紙は幅が狭く30分で終わる仕事用。真ん中が60分、一番下が120分で一番幅が広いものです。

朝の10分間を使って、今日の予定を付箋に書いて貼っていきます。スペースは空いていても構いません。何らかの用事でできなければ、他のスペースに付箋紙を移動します。もし、その日にできなければ、もう一つ開いたところに仮に保存することもできます。これは、翌日どこかの時間に貼り付けるようにするわけです。

Google Calendar(グーグルカレンダー)による方法

もう一つは、Google Calendarなど、クラウド型のスケジューラーによる方法です。Google Calendarは私も非常に重宝して使っています。これを使うようになってから、私は手帳を持たなくなりました。また、過去の履歴はすべて残るので、見直すこともできますし、それぞれのスケジュールについても、場所やその内容など必要なメモを書き込むこともできます。また、Google Calendarは、月単位の表示も、週間バーティカル表示も可能なので、うまく使えば、いろいろな見方ができます。

月表示のGoogle Calendar
週間バーティカル型の表示にしたGoogle Calendar

自分にあったスケジュール管理を

紙のノートの利点は、パッと開いてそこにすぐに書き込むことができる点です。しかし、ノートを無くすと大変です。Google Calendarなどによる管理は、クラウド上にデータが残りますので失うことがありません。またこれらを併用している人も居ます。どちらの利点をとるか、自分にあったスケジュール管理を、試行錯誤のなかで選んでいきましょう。